作品
「魔法と科学の境界線」
2153年、世界の人口増加による問題解決の為に、科学大国日本で亜空間開闢実験が行われた。新世界を創り出すその実験中に、五歳の旭はホログラムの少女リータと出会う。実験期間のみ現れるリータ。旭は彼女との仲を深めていく。だが実験が開始されて二ヶ月後、約束の途中でリータは消えてしまう。リータが現れた原因は亜空間開闢実験にあると確信した旭は科学者の道へ進む。悠久の時を経た壮大なSFロマンス、ここに開幕。
「夜明け」
幼少期、虐待を受けながらも成長した田上紘輝。『世界の夜明け』という意味の大型客船ファージャー・ドゥニアへの憧れを抱き、大人になった彼は整備士としてファージャー・ドゥニアで働く。そこに爆破予告が伝えられる。
その船に同乗するSAT(特殊部隊)の立石合馬と婚約者の田崎未桜、陰を背負った刑事の久保勝則。彼らは爆破を阻止し、乗客を無事助けることが出来るのか。
「魔法と科学の境界線」、「勇者が来る!!」などを手掛けた北丘淳士のシーパニック小説。
「桜舞う星の下で」
二十二世紀初頭、アフガニスタン。
ミュオグラフィにより発見された、その遺跡に眠っていたのは不可思議なミイラと透明な二メートル程のクリアボード。
そして時代は二十二世紀後半。
科学都市アシンベルで極秘に超能力開発を進めるグループが存在していた。
そのまとめ役である宗田那美は三人の超能力者を育てていく。
科学都市が超能力開発に勤しむわけと、三人になぜ超能力が備わっていたのか。
「魔法と科学の境界線」の外伝であり、近未来を舞台にしたSFサイキックアクション。
「ペトルーシュカ」
偶然にも床嶋燕の演奏を聴いた小久保啓人。彼は彼女のピアノに、人柄に魅了されていく。幼馴染の行橋綾香は彼に好意を抱きつつも、彼の恋愛を応援していく。夢に向かっていく少女と、彼女に憧れる少年。そして幼馴染の彼女たちは成長していくにつれて、社会の厳しさに晒されていく。そんな三人を追った、せつないラブストーリー。
「濁渦 理想郷ステラトリス」
政治的正しさ、差別のない社会を形成したステラトリス。
そこに生まれた一人の少女フーリエ。
小さい頃に読んだ本から本当の多様性を模索する彼女の青春時代は社会の影響を受け、どこに舵を切っていくのか。
歪みつつある現代と世の中のクリエーターへ送る抒情詩。
「勇者が来る!!」
数百年に一度、世界に生まれてくる『勇者』。実はその存在は承認欲求を満たさないと、人類が滅びかねない存在だった。ある日、魔王もいない長閑な世界に産声を上げた勇者エリオット。文献に書かれた書物をもとに、彼の承認欲求を満たそうと奔走する裏方。これはそれを綴った物語。
「異世界はゲームの中に」
ふと立ち寄った店で見たものは、見たこともないゲーム機。
凪野涼は惹かれるように、それを手に取ってしまう。
それに絡む三人の同級生。
なぜ四人の思いにそのゲーム機は反応したのか。
ちょっとしたSFも込みのライトノベル風ラブコメ。
「虚ろ」
二〇一二年、六月。大雨の中、茅伏村で六歳の女児が行方不明になった。行方は掴めず、捜索隊は解散。
その七年後、同じ村で殺人事件が起こる。犯人はすぐに割れたものの、そこから十二体もの他殺体が発見される。
村の闇と人の闇が生み出した事件を勝山と梧桐の二人の刑事が追う。
「魔法と科学の境界線」の著者、北丘淳士が書く初めてのミステリ。
「幸福の葉書」
都心の中堅企業で働く倉内弘明は、独身を謳歌していた。そんな彼のマンションのポストに投函されていたのは「幸福の葉書」。
彼は自分の名前を書いて保管する。すると少しずつ彼の生活が変化していく。幸福の葉書が変えてくれたのは彼の価値観だった。
一人のサラリーマンの生涯を追った、ハートフルストーリー。
「Escape」
愛する人を失った大楠武一は自らのルールで逃げることを拒絶する。彼は知らず知らずのうちに自分を追い込んでいく。
人生を駆け抜けているかと思った自分は気づけば逃げ場を失っていた。そのような彼が色々な人と関わり、自分を見つめていく悲恋の物語。